ブライダル業界で働いているウエディングプランナーは、どちらかと言えば若い人が活躍しているイメージを持つ人が多いのではないでしょうか?一般的な転職動向として、若い人材の方が将来的な伸びしろが大きく、かつ人件費を抑えて雇うことができるので好まれる傾向がありますが、ブライダル業界ではあまりに若すぎる人材を採用するのに積極的ではない傾向があったり、やや特殊な傾向があるので転職活動をする際は注意が必要です。そこで、今回の記事では、ブライダル業界への転職に年齢が与える影響についての考察をまとめました。これからブライダル業界への転職を検討している方にとって参考になればと思います。
目次
ブライダル業界の求人で年齢制限しているところはある?
まず最初に、ブライダル業界の求人票をいくつか見てみましょう。
年齢制限を設けていない求人例
例①:20代押しですが、特に上限や下限設定はされていません。
例②:こちらの求人は幅広い年齢層を押しています。
年齢制限を設けている求人例
例③:34歳まで、と明示しています。
例④:こちらも35歳までと明示しています。
ここで紹介した求人はいずれもウエディングプランナー職での求人なので、マネージャ候補や支配人候補など管理職の募集であれば年齢上限がない方が一般的でしょう。また、年齢制限を設けている理由のほとんどは「若年層のキャリア形成のため」や「組織上の年齢バランスを保つため」で、設定されている年齢上限は34歳か35歳であることが多かったです。
すべての求人を確認したわけではないですが、全体的に見ると年齢制限を設けていない求人の方がやや多いかな、といった印象でしたが、ITなど他の業界に比べると採用の年齢制限は比較的少ない業界だと言えそうです。
ブライダル業界へ転職するときの年齢別のメリット・デメリット
では次に、年代別の転職のメリット、デメリットを簡単にまとめます。
20代前半のブライダル業界への転職
ブライダル専門学校の卒業生は20歳から、四大卒であれば22歳からブライダル業界で働くことになるので、20代前半と言えば新卒~3年目くらいまでの若手社員の年代です。最近は結婚年齢が上がってきていて平均初婚年齢が男性だと31.1歳、女性だと29.4歳となっているので(※)、20代前半のウエディングプランナーからすると接客する相手は約5~6歳は年上の人となり、世代としては若干離れています。この年代の採用・転職では以下のような点がメリット・デメリットになります。(※2015年の厚生労働省統計情報部「人口動態統計」)
メリット
- 仕事のスタイルや進め方がまだ確率していないので、新しいの会社のやり方を柔軟に取り込みやすい
- 年齢が上がりメインユーザー層と近くなる&実務経験を積んでいけば、今後の伸びしろが大きい
デメリット
- ユーザー層と年代に開きがあり経験も浅いので、即戦力として高い成果を上げるだけのパフォーマンスは期待されにくい
- この年齢ですでに会社を辞めているので、退職理由を深く確認されやすい
企業側としてはポテンシャル採用としての側面が強いので、もしこの年代でブライダル業界へ転職を目指している方であれば、これまでの実績よりもポテンシャルや人としての能力や強み、想いなどを厚めにアピールしたほうがいいと思います(もちろん優れた実績を残していたらアピールしましょう!)。
20代後半のブライダル業界への転職
20代後半になると新卒3年目~8年目くらいまでの若手から一歩抜けてきた年代となります。新郎新婦の年齢ともかなり近くなってきているので結婚式以外の話題なども年代が合いやすく、またブライダルの経験も積んできているので高いパフォーマンスを発揮する人も増えてきます。会社にもよりますが、優れた人材を20代後半でリーダー、マネージャ、または支配人に抜擢する企業もあるので、この時点でのキャリアの差も出てきやすいのがこの年代だと言えます。この年代の採用・転職では以下のような点がメリット・デメリットになります。
メリット
- プレーヤーとしてはもちろん、リーダーとしても即戦力として期待されることがある(人によりますが…)
- 業界未経験でも、異業種で成果を残していれば採用しようという企業が多い
デメリット
- 最初にいた会社(これまでいた会社)のやり方にある程度染まっているので、適応力がないと自社の社風に合う合わないが問題になりやすい
- 女性の場合は結婚や妊娠、出産などのライフイベントが起こりやすい年代なので、採用する側が慎重になりやすい(もちろん人によるので一概には言えませんが)
企業側としてはポテンシャル採用の側面と即戦力を期待する側面のどちらもあるので、もしこの年代でブライダル業界へ転職を目指している方であれば、経験者ならこれまでの実績と今後のキャリアパス、未経験であればブライダルへのポテンシャルと異業種での成果をきちんとアピールできるように準備することが必要です。
30代前半のブライダル業界への転職
30代前半になると社会人10年目以降の中堅どころの年代となります。新郎新婦の年齢ともほぼ同じかややしたくらいになってきており、これまでの人生経験を活かした安心感を与える接客などができるようになってくる年代です。この年代になるとマネージャや支配人など管理職を経験している人も多く、自分の今後のキャリアをプレイヤーとして進むのかマネジメントラインに進むのかを決める時期だとだと言えます。この年代の採用・転職では以下のような点がメリット・デメリットになります。
メリット
- 経験次第ではあるもののマネージャや支配人など管理職クラスでの募集がメインとなる
- ある程度プレーヤー/マネジメントを決めた状態で求人を絞ることができるので将来的なパスをイメージしやすい
デメリット
- 業界未経験だと採用を渋る企業もある。新たなチャレンジとしてはギリギリの年代と言える
- 即戦力を期待する採用となるので、入社後にすぐに成果を求められることが多い
企業側としては即戦力を期待する側面が強く、プレイヤーであれば営業成果を、マネジメントとしてはチームや組織の成果を早々に求められることになります。もしこの年代でブライダル業界へ転職を目指している方であれば、業界問わずこれまでの実績と具体的な経験、実際に入社後に貢献できそうなポイントなどをしっかりとまとめてアピールできるように準備することが必要です。
30代後半のブライダル業界への転職
30代後半になるとベテランと呼ばれる年代となります。新郎新婦のよりも年齢が高いことの方が多くなり、価値観や文化的なことのズレが出てきますが、一方で経験が豊富であるからこそ伝えられることも増えてくるので、メンバーに対しても新郎新婦に対してもそれをいかに伝えられるかがキーになってきます。この年代になると現場管理職や後輩育成の担当などを経験している人も多いので、プレイヤー職での採用は難しいと言えます。この年代の採用・転職では以下のような点がメリット・デメリットになります。
メリット
- 管理職、マネジメントレイヤーでの採用が前提となることがほとんどなので、転職直後から裁量を持って働けることが多い
- これまでの経験をダイレクトに活かせるポジションを用意してくれたり、待遇厚く迎えられることも多い
デメリット
- 業界未経験だとほぼ転職は難しい。明確に34歳まで、と書いている求人もある
- よほどの成果を残していない限り、プレイヤーとしての採用は難しい
企業側としては即戦力を期待する側面が強く、プレイヤーであれば営業成果を、マネジメントとしてはチームや組織の成果を早々に求められることになります。もしこの年代でブライダル業界へ転職を目指している方であれば、業界問わずこれまでの実績と具体的な経験、実際に入社後に貢献できそうなポイントなどをしっかりとまとめてアピールできるように準備することが必要です。
今の年齢で転職は可能?
この記事をお読みの方の年齢がいくつかにもよりますが、年代ごとにメリット・デメリットもありますし、個々人の経験によってチャレンジに適したタイミングかどうかなども変わってくるでしょう。ただ、ブライダル業界の転職マーケットの状況と自身の状況を客観的に判断して転職活動を進めていくのはなかなか難しいと思います。もし、そのように自分でどう進めていいかわからない場合は転職エージェントを利用するのがオススメです。
転職エージェントについての詳しい説明はここでは割愛しますが、ブライダル業界に強いエージェントだと以下のようなサービスがありますのでぜひ見てみてください(サービス利用は完全無料です)。
https://ichimarke.net/weddingplanner-agent
まとめ
ブライダル業界への転職における年齢についてまとめました。それぞれの年代での転職にはメリット・デメリットがあるので、一概にいくつの時に転職するのがベスト!といった結論ではないですが、自身の経験と将来的なキャリアパスをしっかりと考えて、公開のない転職活動をしてもらえると嬉しいです。