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ブライダル業種にはどんなものが含まれる?|ブライダル基礎講座

公開日 2021/05/01

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

ブライダル関連業種

今回のテーマは『ブライダル業種』についてです。
ブライダルビジネスのうちで、「結婚式・披露宴」を扱う業種は、大きく3つに分けることができます。1つは、セレモニーを執り行う「結婚式会場」、2つ目は「披露宴会場」、3つ目が「その他のブライダルビジネス」です。

ホテル、専門式場、旅館、各種会館、レストラン、ゲストハウスなどは「結婚式」と「披露宴」を両方行えることが多く、神社、寺院、教会などは「結婚式会場」に分類されます。
直近のデータで見ると、「結婚式・披露宴を行った」カップルのうちで、「結婚式」を行った会場は、ホテルが約3割、専門式場が約3割、ゲストハウスなどのハウスウエディングが約2割を占めています。
「披露宴(披露パーティを含む)」では、ホテルが約3割、専門式場が3割弱、ゲストハウスなどのハウスウエディングが約2割を占めています。

ホテルウェディング

日本にホテルが誕生したのは明治時代で、日本を代表するホテルの1つ、帝国ホテルが1890年(明治23年)に開業し、大正時代にホテルウエディングの端緒を開きました。明治後期には一部の上流階級でホテルウエディングを行うに止まっていましたが、戦争を経て1960年代にホテル建設ブームが起こり、ホテル数が増加しました。東京オリンピック(1964年)後の昭和40年代から一般向けにホテルウエディングが広まっていきました。
ホテルはおもに「宿泊部門」「レストランなどの料飲部門」「結婚式などの宴会部門」の3つの部門から成り立っていて、結婚式・披露宴は営業の重要な柱の1つとされています。
ホテルウエディングの強みは、
 
・チャペルや神殿などの結婚式会場や披露宴会場が多く、結婚式のスタイルや招待客数に応じてカップルが選べる環境が整っている
・宿泊施設がある
・交通の便がよいことが多い
・結婚式・披露宴会場として認知度が高い
 
などがあげられます。

専門式場

結婚式をはじめ、冠婚葬祭を専門に行う専門式場の登場は、1955年(昭和30)頃で、昭和40年頃から増加していきました。
結婚専門式場はホテルや旅館に比べて結婚式・披露宴に特化した施設であるため、婚礼のエンターティメント性や価格訴求を商品・サービスの中心としていることが多いです。
 
また、互助会組織となっている場合もあります。
互助会とは、会費を納めることにより、冠婚葬祭にかかる費用を軽減する会員制度のことです。この互助会型の専門式場は、昭和40~50年代にかけて急速に増加していきました。

旅館・各種会館

旅館は宿泊業ではホテルよりも古い歴史をもちますが、戦前に旅館で結婚式・披露宴を行ったのは比較的裕福な層に限られていたようです。戦後、経済の復興とともに一部の階層で婚礼を行う例はあったものの、ホテルと比較して反比例的に婚礼件数は減少していきました。旅館によっては、専門式場に業態変更したり、全国的な結婚式場チェーンへ加盟するなどで存続を図っているケースもあります。
 
また、地方自治体や特殊法人、組合などが運営する各種会館でも結婚式・披露宴を扱っています。
各種会館とは、自治体住民や特殊法人会員、組合員の活動を行う拠点として昭和30年代から建設された施設で、集会や文化活動、結婚式、葬儀など幅広い活動を行っています。
近年は会員、組合員の利用のみならず、広く一般向けに開放している会館が多く、ホテルや専門式場と変わらない施設・サービスを提供していることも多いです。会員・組合員が利用する際は、比較的安価なのが特色です。

レストランウェディング

「自分たちらしいおもてなしをしたい」「形式ばらない結婚式がしたい」「少人数での結婚式がしたい」といったカップルのニーズを受ける形で登場したのがレストランウエディングで、言葉通りレストランを使って結婚式・披露宴を行うことをいいます。1990年代から増加し、現在では「披露宴を行った会場」のうち約10%を占めるまでに成長しています。
 
現在ではチャペルやブライズルーム(花嫁控室)、招待客のウェイティングスペースなどを完備し、料理のおいしさ、アットホームな雰囲気、プライベート感などでホテルや専門式場と差別化しているレストランが増えています。
デメリットとしては、宿泊施設がない、美容室・衣装室を併設していないことがある、駐車場が狭い場合がある、などがあげられます。

ゲストハウスウェディング(ハウスウエディング)

披露宴会場が「一軒家形式」で、独自のチャペルをもつ会場を「ゲストハウス」といい、そこでの結婚式・披露宴は「ハウスウエディング」と呼ばれています。“邸宅へ招待客を招いておもてなしをする”というスタイルが人気を博し、1980年代に始まったとされています。
レストランウエディングの台頭とともに、1990年代半ばからは結婚式・披露宴のためのゲストハウスが多数建設され、現在はホテル、専門式場に次ぐ人気会場となっています。広い邸宅を借り切って使用できるプライベート感と、庭園や広場など自由に使えるスペースが多いことなどが人気の理由といえます。

神社、寺院、教会

神社で結婚式が行われるようになったのは、明治時代に入ってからです。戦後になってホテル、専門式場での結婚が増えるに伴い、神社がこうした会場と提携を結び、式は神社、披露宴はホテルや専門式場、という分業も行われるようになりました。
 
教会で結婚式を挙げるケースが増えたのは1970年代に入ってからで、宗教上の規制がそれほど厳しくないプロテスタント系教会での結婚式数が増えて行きました。宗教にこだわらない日本人の宗教観も影響したといわれています。また、教会とホテルなどが提携するサービスもできていきました。
1980年代後半には、キリスト教式での結婚式を希望するカップルが急増するのに伴って、ホテルや専門式場がウエディングチャペルと呼ばれる商業用チャペルを建設していきます。キリスト教式を望むカップルは、付帯設備の整ったホテルや専門式場などへ移行していくようになりました。
 
結婚式を提携先の神社、寺院、教会などで行うことを、ブライダル業界では「外式(そとしき)」と呼んでホテル、専門式場内などで結婚式を行うことと区別しています。外式の場合、通常の結婚式・披露宴とは時間設定や準備、カップルの動きなどが異なります。

まとめ

今回の『ブライダル業種』では、セレモニーを執り行う「結婚式会場」とパーティをおこなう「披露宴会場」にどんなものがあるかを解説しました。

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Wedding Me Career編集部
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