このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

コーディネート(ブライダルにおける「空間」のデザイン)

会場装飾に始まり、新郎新婦の衣装、ブーケやテーブル装花などのフラワーアイテム、ペーパーアイテムなどを選び、組み合せていくことを「コーディネート」といいます。これは、空間のデザインと言い換えることもできます。空間デザインに関するアイテムは非常に多いため、コンセプトシートにもとづいて的確に選択し、提案することが重要になります。

コーディネートの考え方

コーディネートで重要なのは、ブライダルテーマにあわせてアイテムを選び、イメージを統一していくことです。
アイテムのデザインや色、大きさなどにはそれぞれ特有のイメージがあります。例えば「花と緑に包まれた、自然がいっぱいのナチュラル・ウエディング」というテーマを掲げた時、クラシックな雰囲気の装花や、モダンな印象のドレスを選ぶと、全体としてちぐはぐな印象になってしまう場合があります。コーディネートには、ドレスコーディネート、テーブルコーディネート、空間コーディネートなど様々な分野がありますが、相互に統一感をもたせて、テーマと整合性のある「トータルコーディネーション」を提案することが求められます。
 
とくに色彩は、コーディネートに与える影響力が大きいです。それぞれの色や、色と色との組み合せには、フォーマル、ロマンチック、エレガントなどのイメージがあり、調和を求める場合は、明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)、色相(赤、黄、青、など色のグループ)のいずれか1つあるいは2つに、共通の要素をもつ色を集めて使うとよいでしょう。
テーマカラーや具体的に指定したい色がある時は、コンセプトシートや写真などにカラーチップ(色のサンプル)を貼り、装花やクロスなどのイメージの食い違いが起きないよう留意します。

コーディネートのイメージ

コーディネートのイメージと、色や形、アイテムの材質、装花の組み合せの一例が以下の表になります。この例はあくまでも基本の1つで、装花のアレンジメントや、アイテムのデザインなどにより、例外も多数ありますのでご注意ください。こちらの例を基本として多数のコーディネート事例を研究し、コーディネート力を身につけることが大切です。

コーディネートのイメージの一例

イメージ	カラー	形・柄	材質	花
フォーマル 正式 伝統的 儀礼的 品格	無彩色 青緑・赤・黄の三原	左右対称で端正なもの 装飾性の高いもの	磁器、カットガラス、漆器、麻、綿など	カトレア、バラ、コチョウラン、ユリ、カラー
ロマンチック 可憐 清楚 甘い	淡い色 ベビーピンク・水色・クリーム色などのパステルカラー 白	曲線的なもの 細かい模様のもの	薄手のもの、柔らかなもの、レースなど	バラ、スプレーバラ、カスミソウ、ブルースター
エレガント 優雅 上品 繊細 洗練	明るめの色 ややスモーキーな色 明るいピンクから紫系の色	柔らかな曲線 淡く上品な文様	薄く硬質のもの、透明感があるもの、繊細なレース、オーガンジーなど	バラ、デルフィニウム、デンファレ
クラシック 重厚 高級感 落ち着いた	ダークな色 暖色系	重みのあるもの 金や銀の装飾 手の込んだ装飾	重厚な質感のもの、ベルベット、シルク	バラ、ラン、シャクヤク、クレマチス
モダン 粋な 都会的な りりしい	ベースは無彩色で、アクセントに赤、黄、青などのビビッドな色が加わる	新しさのある形 シャープ 直線的 装飾が少ないもの	金属質のもの、硬質なもの、光沢のある素材など	カラー、ストレリチア、グロリオサ、ハランなどのシャープな形状の葉もの
ナチュラル 自然な 新鮮な 生き生きとした 温和な	薄い色 茶色系の色 グリーン系の色	厚手のもの 素朴なシルエットのもの	自然素材を使ったもの、素朴な質感のもの、粗い織りの綿や麻など	ハーブ、果物、野菜、自然素材のもの

まとめ

今回は、ブライダルの空間デザインである『コーディネート』の考え方について書きました。この記事にある『コーディネートのイメージの一例』を沿って、二人の希望を叶えるコーディネートを提案できるようになりましょう。

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