ブライダル業界を希望するかどうかにかかわらず、転職を検討している人の中には「今の仕事が不満」「仕事にやりがいを感じられない」「仕事がつまらない」と感じている方が多いようですが、そもそも「仕事のやりがい」とはどういうものでしょうか。仕事をしていく上でやりがいは誰しもにとって必要なものなのか、またどうすれば、「やりがいのある仕事」に出会うことができるのか。特にブライダル業界はお客様の人生のターニングポイントに携わるお仕事なので、仕事を通じてやりがいを感じられるか、というのはとても重要なことだと言えます。そこで、今回の記事では、転職する前に考えておきたい「ブライダル業界だからこその仕事のやりがい」についてまとめました。
目次
そもそも「仕事のやりがい」とは何か?
仕事を通じてやりがいを感じる瞬間は人それぞれですが、簡単にまとめると「人が仕事をするモチベーションの根源となるもの」と言えるでしょう。ただ、社会人のすべての人がやりがいを持って働けているのかと言われると決してそうではなく、
- 単調な仕事に飽きてしまった
- 仕事がつまらない
- 職場での人間関係がうまくいかなくて
- 頑張っているのに全然給料が上がらない
- 勤務先が遠くて通勤が大変
- 残業が多くて休みもなかなか取れない
など、やりがいを感じられていなかったり、仕事に対して不満を持つ方も多くいるようです。このような仕事のやりがいの有無(または満足/不満足)の要因は、大まかに以下の4点に分けることができます。
- 仕事の内容
- 労働環境(人間関係、職場環境
- 報酬
- 自身のキャリア・成長
それぞれの要因がどれくらい重要か?は個人ごとに様々ですが、大切だと思っている要素が満たされていないと、仕事にやりがいが感じられないな、とか、転職をしようかな、と考えるようになるのです。
逆に、やりがいを感じている方であれば、
- お客様から「ありがとう」と言われる時が一番うれしい
- 頑張った分だけボーナスが増えることがうれしい
- 周りがいい人ばかりで仕事を通じていろいろなことができるようになっていくことが実感できる
など、これらの瞬間を感じながら仕事に対して前向きに取り組むことができるのです。また、仕事のやりがいは、どのような考え方が正しい、どのような考え方はおかしい、という画一的なものではないので、自分にとっての仕事のやりがいとは何なのか?をまずはしっかりと把握することが大切です。
やりがいを見つけるために必要なこと
あなたにとっての仕事のやりがいは何ですか?
この問いに対してしっかりと自分の言葉で答えられる方はこのセクションは飛ばしていただいて大丈夫ですが、多くの人はなかなか難しいのではないかと思います。「やりがい」という言葉は非常に漠然としているので、何となく口にしている方も少なくないのかもしれません。自分のとってのやりがいがはっきりしていない方は、最初は難しく考えず、
- いくらくらい給料が欲しい
- こんな上司と一緒に働きたい
- お客様にこんな接客をしたい
など、欲しいもの、手に入れたいこと、やりたいことを思い付くまま気楽に書き出してみましょう。「いや、」「でも、」など現実的なことはいったん置いておいて、自分の希望だけを書いていって大丈夫です。
たくさん出てきましたか?ただ、これだけでは単なる自己満足の列挙で終わってしまいますので、次により具体的に考えていきましょう。
自分の希望を「仕事のやりがい」に結び付けていくためには、自分の仕事の成果が社会にどう生かされ、どんな「評価」を得られるのか。それによって自分は「何を得られ」て、自分の「将来」にどうつながっていくのか。この一連のストーリーを組み立てることが必要です。このストーリーが自分の中で腹落ちし、目の前の仕事に対して自分なりに満足感を得られている状態にまでなれると、「やりがいがある」状態と言えるでしょう。
このように、まずはシンプルに自分の思いを書き出す、次にその思いと仕事、将来へのストーリーをつなげることで、自分の現在地と将来をしっかりと理解し、やりがいを見つけていきましょう。もちろん、すぐに考えがまとめるようなことの方が少ないので、うまくまとまらないからといって悩む必要はありません。日々の業務の中で少しずつ考えていきながら、自分なりのやりがいを見つけていくことが大切です。
ブライダル業界の仕事のやりがい
では最後に、ブライダル業界のお仕事のやりがいをいくつかご紹介します。
お客様の人生のターニングポイントに携わることができる
ウエディングプランナーをはじめ、ブライダル業界で働く人の仕事は結婚式という人生で一度しかないと思っているイベントに携わることになります。新郎新婦はもちろん、親族や列席したゲストにとっても一生の思い出となるイベントであり、真剣度も人生におけるインパクトも非常に大きいものです。ブライダル業界で働く方々には、そういった節目の日のお手伝いをできることをやりがいと感じている方は多いようです。また、結婚式が終わった後に「ありがとう」と感謝の言葉を言ってもらえたり、結婚後も連絡を取り合ったりすることもあったりと、担当したお客様と長く深く付き合っていけるところもやりがいになるでしょう。
100組の新郎新婦がいれば100通りの結婚式をつくることができる
「結婚式を扱う」ということは共通ですが、100組の新郎新婦がいれば、こだわりも、結婚に至った経緯も、人柄も、すべてが違うので、一度として同じような結婚式にはならないはずです。もちろん、業務マニュアルや打合せ、接客の流れなど一定の決まった業務フローはありますが、常に新鮮な気持ちで二人だけの提案を続けられる、答えが1つではない難しい仕事であるがゆえに常に真剣に取り組むことができる、最終的な結婚式の形が出来上がるそのプロセスが毎回違う、という点などをやりがいと感じている方が多いようです。
報酬や評価制度
ブライダル業界の平均年収は、全業種の中で見るとやや低めで、またサービス業になるので土日出勤がほとんどですし、お盆やゴールデンウィークなど世間一般が長期休暇中は逆に繁忙期になり、かなり忙しくなります。ここだけ切り取るとかなりきつい業界にも見えますが、人材の流動性が高い業界と言うこともあるので、成果を残すことができれば昇給や役職のアップが比較的早い企業が多いと思います。大企業のように30代で係長、40代で課長、50代で部長というようなスピード感ではなく、20代でもマネージャや支配人を担っている人もいます。このように、早い年代から裁量権を持った仕事ができることもやりがいの一つと言えます。
自分一人ではなく、チームで仕事をする
1組の結婚式を実現するまでには、実に多くのスタッフが仕事に携わることになります。新規/打合せのウェディングプランナー、ウエディングドレスのスタイリスト、フローリスト、サービススタッフ、キッチン、司会者、音響の担当者、フォトグラファー、などなど。だれか1人が欠けても結婚式は完成しません。このような多様なバックグラウンドやスキルを持ったメンバーがチーム一丸となって、お客さんの一生の思い出に残るような結婚式を作り上げていくところにやりがいを感じている人も多いですね。
まとめ
ブライダル業界で働く方の「仕事のやりがい」について、まとめました。やりがいというのは本当に人それぞれなので、一概にこれがやりがいだ!と誰かが決めるものではありません。自分にやりたいこと・できることと、社会全体や所属する会社が求めていること、そしてそれが自分のキャリアや評価へつながること、これらがそろったときにやりがいを持って仕事に取り組めている状態、となります。漠然と業務に取り組んでいても何も見えてこないので、この記事をきっかけに「自分にとっての仕事のやりがいとは何なのか?」を少しだけでも、考えてみてもらえると嬉しいです。