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日本の結婚式と宗教や結婚に関する風習を知ろう|ブライダル基礎講座

公開日 2021/04/30

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

日本の結婚式の歴史と文化

今回は『日本の結婚式と宗教と文化』について知っていきましょう。結婚は、時代によって形を変えながら今日に至り、結婚をとりまく風習も同様に変化しています。今でもまだ続く、日本ならではの風習やいわれなどもあります。

日本の宗教

日本の結婚式は、現在おもに、神前式(神道)、キリスト教式(カトリック、プロテスタント)、仏前式(仏教)、人前式(無宗教)の4つのスタイルで行われています。ベースにある宗教は異なりますが、どれも結婚しようとするふたりが神仏や列席者の前で結婚の誓いを交わし、結婚の成立を表明するところは共通しています。

1. 神道(神前式)

古くから伝わる日本固有の信仰。明治時代から始まった神前式は、神道の儀式を踏襲した結婚式のスタイルです。
日本では、古来あらゆる自然に八百万(やおよろず)の神が宿っていると信じられ、お宮参り、七五三、成人式など、人生の節目に神社へ参拝していました。また日本人の生活には、儀礼・祭りなど・が行われる非日常の「ハレ」と、それ以外の日常生活の「ケ」という2つの時間概念があり、ハレには清浄性や神聖性が求められました。それゆえ、神前で結婚の誓いをたてることにも、違和感がなかったと考えられています。
神社で式を挙げることは、昭和初期までは裕福な層に限られていましたが、自宅で結婚式を行う場合でも、床の間に伊邪那岐・伊邪那美(いざなぎ・いざなみ)の二神、天照大神(あまてらすおおみかみ)などの神名を記した掛け軸をかけ、その前で三三九度を行うなど神前での儀式は広く行われていました。

2. キリスト教(キリスト教式)

世界人口の約35%を占める伝統的世界宗教。日本には16世紀に、イエズス会の司祭、フランシスコ・ザビエルによってもたらされ、カトリック、プロテスタント、正教会など多くの宗派が根付いていきました。
現在の日本のキリスト教徒は人口の1%程度といわれていますが、儀式としての様式美からキリスト教の結婚式が人気を集め、今や挙式スタイルの主流となっています。非信徒が教会で式を挙げるには制約もあるため、ホテルや結婚式場などに併設された商業用チャペルで儀式を行う場合が多いです。

3. 仏教(仏前式)

紀元前500年頃に釈迦(ブッダ)が説いた教えで、世界三大宗教の1つ。日本には飛鳥時代(6世紀)に伝来し、聖徳太子が発展の基礎をつくりました。その後、天台宗、真言宗、浄土宗、禅宗、日蓮宗など多くの宗派が生まれ、神道と並んで庶民の信仰を集めていきます。
日本で仏前式の結婚式が行われるようになったのは明治以後とされています。「ふたりの結婚は生まれる前から因縁つけられていた」という主旨で行われ、仏前で先祖へ報告し、感謝する意味合いがあります。仏教関係者を中心に、信仰する宗派の寺院で行われることが多いようです。

結婚に関する風習・いわれ

「風習」「いわれ」「しきたり」の類のものには、科学的根拠が希薄なものが多いです。しかし、結婚式は伝統の中で育まれてきた儀式であり、ブライダルの仕事をする者が、その背景や意味を知っておくことは大切なことでしょう。ここでは諸説ある中から、代表的なものを紹介します。

1. 六輝(六曜)

合理的・科学的な生活習慣を身につけた現代人でも、冠婚葬祭では、「日がよい」「日が悪い」などと、暦注のこだわりをみせることがあります。暦注とは、暦に記入される日時や方位などの吉凶、その日の運勢などのことで、「七曜」「干支」「朔望」「潮汐」「二十四節気」などがありますが、冠婚葬祭では一般的に「六輝(ろっき)」(六曜)が用いられています。
「六輝(六曜)」は、旧暦の1月1日を「先勝」として、「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つの日が順に巡るもので、中国の占いをもとにつくられ、日本には室町時代に入ってきたといわれています。

先勝(せんしょう・せんかち) 万事急いで吉とされる日。午前が吉、午後が凶。急用や訴訟に吉とされる日です。
友引
(ともびき)
相引で勝負なしという日で、朝晩は吉、昼は凶とされます。友を引くという俗信があり、葬儀を営むことを避ける日です。
先負
(せんぶ・せんまけ・さきまけ)
平静を守って吉とされる日。先勝の逆で午前が凶、午後が吉。急用を忌むとされ、公事などを避けるとする日。
仏滅
(ぶつめつ)
万事が凶の悪い日で、勝負をしない日とされています。移転、開店、祝い事など事を始めるのを避けるとする日。
大安
(たいあん)
万事進んでよい、一日中吉とされる日。引っ越し、建築、旅行などすべてに吉であり、結婚式に選ばれることが多い日です。
赤口
(しゃっこう・しゃっく)
正午だけが吉の、大凶の日。災いや障害に出あいやすいとされる日。

2. 忌み言葉(いみことば)

不吉な意味や連想をもつことから、使用を避けたほうがよいとされるのが「忌み言葉」です。結婚式では「切る」「離れる」「戻る」「割る」「繰り返す」「再三再四」など、死別や離婚、再婚をイメージさせる言葉がそれに当たります。

【忌み言葉の例】

切る・割れるなどの言葉
切る(切れる)、離れる、帰る(帰す)、返す(返る)、別れる、戻る、去る、繰り返す、退く、嫌う、飽きる、出る(出す)、冷える、冷める、滅びる、悩む、苦しむ、衰える、憂える、枯れる、敗れる、終わる、失う、流れる、傷つく、逝く、病む、死ぬ、倒れる、落ちる…など

繰り返し言葉
また、再び、かつまた、二度、再度、再三、再三再四、重ね重ね、たびたび、またまた、返すがえす、重々、いよいよ、ますます、くれぐれ、いろいろ、しばしば、再々…など

まとめ

今回は『日本の結婚式と宗教と文化』では、結婚式に関連する宗教と日本ならではの結婚に関する風習・いわれについてを書きました。

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