Bridal magazine

ブライダル業界で働く人のための情報マガジン

引き出物・引菓子、記録・記念アイテムについて学ぼう|ブライダル基礎講座

公開日 2021/05/03

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

引き出物

今回のテーマは『引き出物・引菓子』や『記録・記念アイテム』についてです。結婚式や披露宴中には登場しないものの、式後に必要なブライダルアイテムがあります。それが、お客様に贈る品物である『引き出物・引菓子』や、披露宴中に撮影してもらう『写真や映像』です。ブライダルコーディネーターとしてこれらのアイテムにどう携わるのかを知り、実践にいかしていきましょう。

引出物・引菓子とは?

引出物は、結婚式に出席していただいた招待客に感謝の気持ちを込めて贈る品物のことで、ほぼすべての結婚式・披露宴で用意されます。引出物の「引き」とは、宴によって互いの付き合いが深められたことを祝い、今後も長引きますようにという願いを込めた、縁起言葉です。現在は、引菓子と引出物をセットにして贈るケースが一般的ですが、地方によっては縁起のよい品数にこだわるなどの慣習もあります。

引出物

引出物はブライダル固有のものではなく、祝宴の席で主催者がゲストに対して、出席してくださった感謝の気持ちを込めて贈る品のことをいいます。その発祥は古く、平安時代に宴の招待客へのお土産として始まったならわしが「引出物」の由来といわれています。
本来は偶数(割り切れる数)を避けるのがよいとされ、奇数が好まれます。そのため、地域によっては引出物・引菓子に加え、出身地の銘菓、鯛や赤飯などの折り詰め、かつお節・砂糖などの乾物類などを足して3品、5品にする風習が残っています。引出物・引菓子は地方によりしきたりが違うことも多く、一概に何が正しいとはいえないため、結婚するふたりの出身地が異なる場合は両家で話し合って決めるようにしましょう。

一般に、日用品、陶器やガラス食器、花器などを贈ることが多いですが、ナイフ(縁が切れるに通じる)、鏡(割れるに通じる)は縁起がよくない品として避けたほうが無難です。また、かつては、引出物は1世帯に1つとして皆同じ品物を贈っていましたが、現在は相手によって贈る品を変えたり、ゲスト自身が好みの品を選べるカタログギフトにするケースも増えています。
基本的には1世帯に1セットを贈りますが、夫婦で招待した場合は引菓子を2種類用意したり、夫人用に別の品物をプラスして渡したりと例外もあります。

引菓子

引出物の数や種類と同様に、引菓子の内容についても、地方によって異なります。引出物とともに渡すもので、かつては縁起物をかたどった干菓子などが主流でしたが、最近では洋菓子・和菓子など様々です。
ブライダル・コーディネーターは、カップルの出身地、披露宴の格式、ブライダルテーマ、トレンドから、両家がともに納得し、もらった招待客が披露宴の印象をより深くするような引出物・引菓子のアドバイスを行うことが望まれます。

引出物・引菓子に特色がある代表的なエリア

地域 特徴
秋田・山形 寝具を引出物に用いることがあります。
愛知・岐阜 3品を贈るのが礼儀とされ、引出物・引菓子に、名刺代わりの品である「名披露目(なびろうめ)」が加わります。引出物と引菓子は両家名、名披露目は新郎新婦名の熨斗(のし)をつけます。
新潟 引出物、引菓子、赤飯、果物などの籠盛り、松の葉の5点を贈ることが多いです。「松の葉」とは、新郎新婦の名刺代わりの品で、タオルや風呂敷など1000円程度の小物が多く、熨斗(のし)には松の葉と新郎新婦の名前を記します。夫婦で列席した場合も、1人ひとりに引出物を渡すのが一般的です。
富山 引出物、引菓子、赤飯、細工かまぼこの組み合せが多いです。細工かまぼこは、鯛や富士山などの縁起物をかたどったもので、祝事に贈られます。
広島県 新婦の名前で和菓子をつけることがあります。
香川、愛媛の東伊予地方 口に入れるとすぐに溶けてしまう「おいり」というあられ菓子を贈ります。直径1cmほどのボール状で桃色、白、緑、オレンジなどの色がついていて、小判型の麩焼煎餅を数枚添えてパッケージされています。
徳島 餅米の薄い焼き菓子に砂糖水を塗った「ふやき」という紅白の煎餅を小袋に入れて配ります。

ブライダルの記録・記念アイテムとは

ブライダルは高額商品であるにもかかわらず、結婚式・披露宴当日1回きりで、写真や映像を除けば物としては残らない「消滅商品」という特徴があります。ブライダル・コーディネーターは、後々まで残る記録・記念アイテムについてカップルに説明し、どのような形で記録を残すか、記念の品は何が最適かを考え、提案していくことが大切です。

写真・映像アイテム

写真は「新郎新婦の記念写真」「新郎新婦お色直し写真」「親族集合写真」「スナップ写真」などが代表的ですが、「家族写真」や「前撮り撮影」などの商品もあります。カップルによっては、「写真はスナップ写真のみでよい」という希望もありますが、一生に1度の記念であること、撮り直しはきかないことなどを説明し、記念写真などの商品をお勧めしましょう。
スナップアルバムも、モノクロやセピア調、フルカラーなどの種類があるうえ、写真と文字を組み合せたレイアウトなどもできるので、正統派のウエディングをテーマにしたなら写真だけのシンプルなアルバム、賑やかで楽しいウエディングをテーマにしたならゲスト写真を多く入れたアルバムを勧めるなど、デザインや写真のトーンを含めたトータルな提案を行いましょう。
 
映像についても、プロモーションビデオ風、ドキュメント風など、様々な制作コンセプトが考えられます。挙式前の風景や親族控室での両親の姿など、当日のカップルには見られない光景やゲストの表情を含んだ撮影提案を行い、仕上がりをイメージしてもらうよう工夫します。

その他の記念アイテム

結婚式・披露宴当日に使用する演出アイテムではありませんが、記念品として作成されます。主に次のようなアイテムがあります。

1. ミニチュアウエディングドレス

ウエディングドレスと同様のデザインのミニチュアのドレスを作るサービスです。ウエディングドレスを手元に残すことが難しい場合などに多く利用されます。事前に作成し、受付に飾ったり、花束贈呈の代わりに両親に贈ったりすることもあります。

2. 押し花ブーケ、キープセイクブーケ

結婚式に使用したブーケを長く保存するためのもので、押し花にして額装したり、色あせしないようなドライ加工を施してケースに保存したりします。結婚式の記憶を長く留めるアイテムとしてお勧めしたいアイテムです。

3. ウエイトベア

新郎新婦それぞれの出生時の体重でベアなどのぬいぐるみを製作し、両親へプレゼントするものです。披露宴の花束贈呈の記念品にする方も多いです。

4>結婚通知ハガキ、新居通知ハガキ

当日の写真や、新婚旅行の写真などを使用して、結婚と新居の報告を行うハガキを作成します。当日撮影した写真を使用してカップルが自作する場合や、自分たちで業者に発注する場合もありますが、写真撮影をした写真店で作成することもあるため、事前に確認する必要があります。

まとめ

今回は『引き出物・引菓子』や『記録・記念アイテム』について書きました。『引き出物・引菓子』はゲストへの感謝の気持ちをあらわす品です。披露宴の印象をより深くするような一品を贈れるように地域性なども考えつつ提案しましょう。『写真・映像アイテム』や『記念アイテム』は結婚式を素晴らしい思い出として振返れる記念の品です。一生に1度の記念であることを説明し、後悔しないようアイテムを選んでもらいましょう。

ブライダルの基礎講座を学んだら…「ウェディングミーキャリア」でお仕事を探そう!
「ウェディングミーキャリア」はブライダル業界専門の転職支援サービス。
ブライダル業界で将来のキャリアや労働環境に不安を感じている方が自分らしく働けるキャリアを見つけるサポートをします。キャリアを見つめ直し、よりブライダル業界が好きになり、輝くキャリアを提供致します。

Wedding Me Career

Wedding Me Career編集部
ブライダル業界の求人・転職情報やキャリアに関することなど、ブライダル業界で働く人に役立つ情報をお届けします。

RECOMMENDED
一緒によく読まれる記事

PICKUP
ピックアップ求人

PREFECTURES
都道府県からブライダルの求人を探す

FAQ
よくある質問