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コーディネーターの新規業務と対応方法を学ぼう|ブライダル基礎講座

公開日 2021/05/02

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

コーディネーター業務

今回のテーマは『コーディネーターの新規業務と対応方法』についてです。結婚するカップルが成約するまでの一連の流れに対応する業務を新規業務といいます。どんな対応をしてお客様に接していくのか、細かく学んでいきましょう。

新規業務とは

結婚するカップルが成約するまでの一連の業務を「新規業務」と呼びます。カップルはインターネットや結婚情報誌、フリーペーパーなどで情報を集め、ブライダルフェアなどのイベントに参加したり、ブライダルエージェントに依頼するなどして会場探しを行います。見学に来たり、資料請求を行った新規客に対し、ブライダル・コーディネーターはセールスパーソンとして営業を行っていきます。ここでは、成約までの新規業務について解説します。

会場選定から成約までのカップルの動き

日本で結婚するカップルは、平均すると結婚式・披露宴の約9か月前から会場の検討を始め、約2か月弱の検討期間を経て会場を決定しています。問合せや資料請求は3~5か所行うカップルが多いうカップルも1割強に上っています。このうち、平均して約3~4か所の会場を訪れ、成約にいたる傾向があります。会場側にとっては、他社と比較される中で新規営業を行うことになるのです。

【会場の自社ホームページや結婚式場情報サイト、結婚情報誌での情報収集】

【会場候補選び】

(資料請求)(問合せ)

【来訪する会場の決定】(ブライダルエージェントなどからの紹介)

【会場への直接訪問(来館)/ブライダルフェア・試食会への参加】

【仮予約】【仮予約なし】

【成約(正式な契約)】

集客方法

集客については、ブライダル・コーディネーターが関わる会場と、関わらない会場がありますが、集客方法について知っておくことは基礎知識として必要です。ここでは集客の一例について解説します。

1. 企業ホームページ、結婚式場情報サイトでの集客

結婚式場情報サイトは、多数の挙式場、披露宴会場、ジュエリー、衣装、写真、ブライダルアイテム、二次会会場などを広く掲載し、会場選びを考えるカップルが最初にアクセスすることが多いため、集客方法として広く利用されています。料金や設備、ブライダルフェアの日程、収容人数なども記載されるので、会場にとっては不特定多数のカップルにPRができる一方、他社と同じ基準で比較される、掲載に費用がかかる、という側面があります。
企業ホームページは、目当ての会場が決まっているカップルや、結婚式場情報サイトや結婚情報誌で会場名を知ったカップルがアクセスします。独自のデザイン、手法で情報を掲載でき、会場の個性やPRポイント、取り込みたい顧客層を特化できる一方、更新を頻繁に行う必要があるなど、会場にとっては一定の人手がかかるという側面をもちます。

2. 結婚情報誌、フリーペーパーへの掲載

結婚情報誌やフリーペーパーなどは、情報型の広告として掲載されるため、結婚式場情報サイトと同様、費用が発生し、他社と同じ基準で比較される側面があります。会場があるエリアの特性をふまえた情報発信ができる、掲載時期を選ぶことで集客を調整できる、などの利点があります。

3. ブライダルエージェントからの集客

ブライダルエージェント経由の集客は、カップルが会場の特徴や料金など一定の知識をもっていることが多いので、見込み客として有望なケースが多いです。エージェントと情報を共有し、成約につながるコミュニケーションをとることが重要になります。

4. 新聞折込・チラシ配布

新聞折込は、決まったエリアでの集客やPRに使われ、ブライダルフェアなどの直前集客に利用されることも多いです。結婚するカップルだけでなく、両親や祖父母世代への会場告知ができるという利点があります。
チラシは、新聞折込と同様の利点をもつほか、配布先により取り込みたいカップル層を限定できる、これから結婚する層にもアピールできるなどの利点があります。

5. 口コミ、紹介など

口コミや人からの紹介は、会場にとっては非常に安定した集客方法です。カップルが会場に対してプラスイメージをもっているため、接客しやすい、決定しやすいという利点があります。口コミや紹介の比率を上げるには、ブライダルの施行のクオリティが高いこと、顧客満足度が高いことが前提となります。

6. その他の集客方法

会場によっては、テレビ、ラジオCMや屋外看板、デジタルサイネージ(電子看板)などでの集客も行われます。Instagram、ツイッターやブログなど、ソーシャルネットワークを使った告知も行われ、集客方法の手法の1つとして広がりを見せています。

資料請求・問合せへの対応

カップルから資料請求や問合せがあった場合は、「迅速」「個別対応」「わかりやすさ」の3点に留意して行動する必要があります。

1. 資料請求の場合

婚礼パンフレットなど自社の資料と、資料請求者に向けた手紙、ブライダルフェア・試食会などのイベント情報の案内を同封し、早急に送付します。送付期限は会場により異なるので、自社のルールを確認します。会場ごとに送り状フォーマットが用意されていますが、その場合も資料請求者(お客様)の名前は必ず手書きで記入します。

2. 企業ホームページの問合せフォームやメールでの問合せ

資料請求よりも、より迅速な対応が求められます。他社へも同時に問い合せているケースが多いので、返信のスピードが重要となります。自社の規定に従って、早急に返信することが重要です。件名には会場名を明記し、本文の最初に「○○様」などの名前と「お問い合せをありがとうございます」「このたびはおめでとうざいます」などの挨拶文をつけます。署名欄には、担当者の名前、会社名、電話番号、住所、メールアドレス、ホームページアドレスを明記します。
問合せカップルと何度かやり取りできるのがメールの特徴である。来館につなげるのが目的なので、ブライダル・コーディネーターは迅速で丁寧な対応を行い、来館を促しましょう。問合せを通じて希望する婚礼時期などのお客様情報を得やすいので、来館前にまとめておき、新規担当の部署のメンバーと共有します。

3. 電話での問合せ

お客様であるカップルとの最初の接点になるので、声の印象や対応の仕方により会場の第一印象が左右されやすいので注意しましょう。電話対応が悪いために来館のチャンスを逃すこともあるので、対面接客と同様、丁寧で迅速、わかりやすい対応をすることが重要です。
電話で問合せを行うカップルは、「結婚が急に決まった」「その会場で結婚式・披露宴をしたい」「遠距離で会場訪問がしにくい」などの理由があることも多いです。対応では「お電話ありがとうございます」などの挨拶を述べてから、問合せ内容を聞き、迅速・的確に対処します。婚礼時期やカップルの状況などをヒアリングし、来館のアポイントをとることが電話対応での重要なポイントです。問合せ者の連絡先、電話内容、来館日時などの情報は一元化し、新規担当の部署のメンバーと共有します。

ブライダルフェア・試食会、直接来館での対応

カップルによっては、資料請求や問合せをせずに直接来館したり、ブライダルフェアなどのイベントに参加する場合があります。ブライダル・コーディネーターの対応によって会場の第一印象が決まるため、とくに注意が必要です。
新規客への対応は会場によって異なりますが、おおむね挙式会場、披露宴会場、新郎新婦控室などの会場内を案内しながら、婚礼時期、希望するブライダルのイメージ、予算、招待客数などをヒアリングしていくことが多いです。
「チャペルを見たい」「披露宴の演出が知りたい」など、カップルは来館前に一定の情報をもっていることが多いため、来館の動機に応じて説明の仕方を工夫する必要があります。施設などの説明に終始するのではなく、実際のブライダルの情景がイメージできるよう、会場のセールスポイントを絞った案内を行うことが重要となります。
ブライダルフェアの場合は、衣装や装花、ジュエリー、演出などの展示や模擬挙式、模擬披露宴などが行われることが多いので、適宜案内、紹介を行いながらヒアリングします。試食会は、料理にこだわるカップルの参加が多いため、料理長からメニューの特徴や食材、産地の紹介をするなど、料理に力点をおいた説明ができるように工夫しましょう。
カップルとの会話の流れの中から、他社への来訪状況を聞くことも重要です。他社の名称、訪問件数、見積金額など、聞ける範囲でヒアリングします。
会場案内と説明がひと通り終わったら、来館アンケートの記載を依頼し、空き日程を確認して次回のアポイントか、仮予約を勧めます。決定する見込みがある顧客の場合は、仮見積書を作成します。

仮予約

仮予約とは、「本契約ではないが、希望する会場の日程を仮に押さえる」ことで、予約金も不要、期間は約1週間という会場が多いです。仮予約を入れたカップルには、婚礼日時、招待客人数、挙式・披露宴会場名、利用時間などを記載した「確認書」「仮予約承り書」などを発行します。書式や名称は会場によって異なるので、規定の書式に従います。仮予約の期限までに連絡がない場合は、来館アンケートの連絡先へ電話などで連絡し、再度の来館や予約を促しましょう。

仮見積書

会場を案内する中で、日時や予算の概略が決まっているカップルや、見込み客として有望なカップルに渡す「暫定的な見積り」のことを、「仮見積書」「初期見積書」などといいます。予算に敏感なカップルが多く、他社と比較・検討されるため、慎重に作成します。人数に揺れがある場合は少ない人数で作成し、会場で用意している書式に従って料理、飲物、会場費、装花、印刷物、衣装などの項目と金額を記載します。追加項目がある場合も、数量と金額を明記します。
パッケージプランの場合も、あらかじめ決まったプラン内容のほか、追加項目がある場合の数量と金額を明記します。
初回の会場訪問では、結婚式・披露宴のイメージが固まっていないカップルも多いです。来館時の仮予約や仮見積書の発行は見込み客として有望か、会場が有力候補になっているか、などにより判断する必要があります。会場によって考え方が異なるので、会場の規定を確認し、業務に当たりましょう。

まとめ

今回の『コーディネーターの新規業務と対応方法』では、結婚するカップルが成約するまでに関わるコーディネーターの一連の業務と、お客様の集客方法、また、問合せごとに注意したい接客のコツについて書きました。

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Wedding Me Career編集部
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