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結婚の定義とは|ブライダル基礎講座

公開日 2021/04/30

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

結婚の定義

今回のテーマは『結婚の定義』について。「結婚」という言葉を広辞苑でひくと「男女が夫婦となること」と書かれています。では、日本では、具体的にどういうことをさすのでしょうか?ここでは、最初に知っておきたい結婚の法律上の定義や言葉の意味、日本の結婚の状況について解説します。

1. 結婚の法的意義

日本国憲法第24条では、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを 基本として、相互の協力により、維持されなければならない」と規定。男女平等と個人の意思の尊重をうたっています。つまり、結婚とは、1組の男女が当事者同士の意思により夫婦になることであり、社会的な承認を得た関係を持続することといえます。

2. 結婚の成立

日本での法律上の結婚の成立には、婚姻届を提出して、新しい家族としての戸籍をつくる必要があります。一般的に結婚というと、婚姻届を提出した「法律婚」と、届けを出さずに事実上の夫婦生活を営む「事実婚」がありますが、日本では、結婚の成立に法律上の手続きを要する「法律婚」主義をとっています。

3. 婚姻の要件

結婚を法律上成立させるための条件が「婚姻の要件」です。日本においては、民法の中の婚姻法に、その内容が定められています。

婚姻の要件(民法第4編 親族 第2章「婚姻」より)

婚姻適齢 第731条 男は、18歳に、女は、16歳にならなければ、婚姻をすることができない。
重婚の禁止 第732条 配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
再婚禁止期間 第733条 女は、前婚の解消又は取消しの日から6箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。
近親者間の婚姻の禁止 第734条 直系血族又は3親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
2 第817条の9の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。
直系姻族間の婚姻の禁止 第735条 直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第728条又は第817条の9の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。
養親子等の間の婚姻の禁止 第736条 養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第729条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。
未成年者の婚姻についての 父母の同意 第737条 未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。
2 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。
成年被後見人の婚姻 第738条 成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。
婚姻の届出 第739条 婚姻は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより届 け出ることによって、その効力を生ずる。
2 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
婚姻の届出の受理 第740条 婚姻の届出は、その婚姻が第731条から第737条まで及び前条第2第740条項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。
外国に在る日本人間の婚姻の方式 第741条 外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。この場合においては、前2条の規定を準用する。

4. 結婚に関する言葉とその定義

〈1〉結婚・婚姻・入籍

「結婚」とほぼ同じ意味の言葉に「婚姻」があります。「婚姻」は、民法や戸籍法で使われる法律上の用語であり、たとえば婚姻式、恋愛婚姻などとは呼ばないように、日常的にはほとんど使用されません。
また「婚姻」といった場合は法律上の正式な結婚(法律婚)のことをさし、事実婚は含まれません。
「入籍」という言葉も「結婚」と同じ意味で使われることが多いですが、この場合は、婚姻届を提出したこと、および法律上正式な夫婦となったことをさします。
ここで注意したいのは、現行の戸籍法では、「入籍」は、男女いずれかの家の戸籍に入るということではなく、夫婦で新しい家族としての戸籍をつくることです。

結婚 男女が夫婦になること
婚姻 法律上の正式な結婚として国が認めるもの
入籍 結婚するときに、親の戸籍から出て、夫婦が新しい戸籍に入ること

〈2〉結婚式・婚礼・祝言

「結婚式」とは「結婚の誓約をする儀式(セレモニー)」のことです。男女が出会って結婚するということは、見方を変えると「それぞれの家族から独立して、新しい家族をつくる」と言い換えることができます。
男性の家族から男性が独立し、女性の家族から女性が独立し、新しいふたりの家族ができることは、それぞれの家族の形の変化をももたらします。
「結婚式」というセレモニーには、家族の形が変わり、それぞれの家族が「新しい家族の形になる」という意味合いも込められています。
「結婚式」と同義の言葉に、「婚礼」「祝言」などがあります。
「婚礼」は、婚約儀礼や披露宴など、婚姻に至るまでの儀式を総称している言葉です。「祝言」は、結婚式が各家庭で行われていた時代からの呼び方で、 現在は日本伝統の結婚式スタイル(和婚)をこう呼ぶ場合もあります。

〈3〉結婚の類語

英語圏には、結婚を表す言葉が数多くあります。特に婚礼を意味する言葉として、「ブライダル(bridal)」「ウエディング(wedding)」「マリッジ(marriage)」などがありますが、これらにはニュアンスに微妙な違いがあるのです。

ブライダル(bridal) 英語の「ブライド (bride=花嫁)」から派生した言葉で、広く「結婚の」「結婚式の」という意味で用いられます。一般的には、「儀式(セレモニー)」と、その後の「祝宴」を含めて総称されます。
結婚関連ビジネスでは、「ブライダルマーケット」、「ブライダルビジネス」、「ブライダル産業」、「ブライダル業界」など、結婚に関わる様々なことを包括する言葉として使われています。
ウエディング(wedding) 古期英語の「抵当に入れる」「約束する」という意からきた、「結婚する」という意味の動詞「wed」の名詞形です。儀式や祝宴を含む、結婚式当日の出来事を意味します。
マリッジ(marriage) ラテン語の「夫」「花嫁をもらった」という意からきた、「結婚する」という 意味の動詞「marry」の名詞形です。結婚という継続的な概念を示す言葉で、結婚式当日から、以降の結婚生活も含まれます。
ナプシャルズ(nuptials) 「婚礼」を意味する形式的な表現です。用例として「Royal Nuptials (王室の婚儀)」などがあります。

5. 日本の結婚状況

戦後、日本人の意識は大きく変化し、結婚や結婚式は、かつての家と家との結びつきを重視するものから、 個人と個人の結びつきを重視するものへと変化してきました。結婚年齢が高くなる晩婚化、非婚化、社会のグローバル化に伴う国際結婚の増加、家族の価値観の変化による離婚・再婚の増加など、社会の変化に従って結婚をとりまく状況は変わり続けています。

〈1〉婚姻件数・婚姻率

厚生労働省の『人口動態統計』によると、2011年(平成23年)の婚姻件数は66万1895件で、婚姻率(人口1千人当たり何組の婚姻届出がなされたかを示す割合)は5.2。
日本の婚姻件数は1947年(昭和22年)には約93万件、その後1950年代に入って60万件台後半から約85万件へと推移し、団塊の世代が結婚を始めた1970年代の初頭には婚姻件数が100万件台にのってピークを迎えました。
その後は徐々に件数が減り、2000年(平成12年)は79万8138件、2005年(平成17年)は71万4265件と、減少傾向が続いています。
日本の婚姻率を諸外国と比べると、婚姻率の低下は各国に共通する傾向ですが、晩婚化・非婚化が進む日本と、事実婚が増えているヨーロッパとでは事情が異なるといえるでしょう。

〈2〉婚姻年齢

2010年(平成22年)の日本人の平均初婚年齢は、男性30.5歳、女性28.8歳。
1980年(昭和55年)は27.8歳、25.2歳、1950年(昭和25年)は25.9歳、23.0歳であり、年々上昇しています。

〈3〉未婚率

年齢別未婚率の推移をみると、1980年(昭和55年)以降は男女ともどの年齢層でも未婚率が上昇し、晩婚化・非婚化が進んでいます。

まとめ

今回の『結婚の定義』では、結婚の法的意義と日本の結婚の現状、結婚の類語などについてを書きました。

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