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新規アフターフォローと成約に関わる業務について|ブライダル基礎講座

公開日 2021/05/02

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

プランナー業務

今回のテーマは『新規アフターフォローと成約に関わる業務』についてです。成約にいたらなかった新規のお客様にはアフターフォローをおこない、まだ結婚式が決まっていない場合、成約につながるようなフォローをします。成約が決まった場合、契約内容の確認や手続きを進めます。必要な書類もたくさんありますので、きちんと整理していきましょう。

新規アフターフォローとは

新規来館やブライダルフェア・試食会への参加、問合せ・資料請求があった新規客のうち、次回の来館アポイントや仮予約がとれなかった顧客に対しては、アフターフォローを行い、再来館や再検討を促すのが一般的です。会場によってアフターフォローの方法や時期は異なりますが、以下に一例を紹介します。

1. メール・手紙でのフォロー連絡

新規来館があった場合は来館アンケートなどで次回の連絡方法を聞いておき、その方法で連絡をとることが多いです。メールでのフォロー連絡は、会社のアドレスか個人アドレスか、携帯アドレスかにより、対応が異なります。
会社アドレスの場合は、メールを送ってよいか否かの事前確認をしたほうがよいでしょう。また、個人アドレスの場合は、メールを確認する頻度が人によって異なるので、これもあらかじめ頻度を確認しておきます。いずれの場合も、件名には会場名を明記し、本文の最初に「○○○○様」とお客様の氏名を記載して、「ご来館ありがとうございました」などのお礼の言葉を添えます。文面は会場で用意しているものを使用することがほとんどですが、来館時や資料請求時の情報を盛り込み、「個別対応」している文面にするのがポイントとなります。
 
携帯メールへの送信も宛名にお礼の言葉を添えるが、短く簡潔にすることが重要です。会場の検討状況を質問し、次回の来館やイベントへの参加を促しましょう。
どの場合も、返信があったらできるだけ迅速に返信し、次回来館のアポイント日時を決めることが重要です。
 
手紙は最も丁寧な印象を与えますが、届くまでに1~2日を要するので注意が必要です。一般的に、格式を重んじるタイプのお客様や、両親と訪問したお客様などの場合に適した連絡方法です。

2. 電話でのフォロー連絡

携帯電話、家や実家の固定電話、会社への電話などがありますが、来館時などに連絡先の希望と電話してよい時間帯などをヒアリングしておく必要があります。お客様と直接会話ができるため、コミュニケーションがとりやすい、情報がダイレクトにつかめる、などのメリットがあります。電話する際は、「今お話してよろしいですか」など、相手の状況を確認してから話すことが大切です。
電話の場合も、会場の検討状況を聞き、次回来館を促すのがポイントとなります。「次回来館はしない」「別な会場を検討している」などの場合は、その理由を聞き、新規担当の部署内や集客担当と情報を共有しましょう。

3. 再来館時の対応

新規アフターフォローのあと再来館する顧客には、「質問がある」「見学して再度確認したい場所や事項がある」「料金を相談したい」「試食がしたい」「他社を見学して迷っている」など、いくつかのケースがあります。
再来館では、顧客の疑問点を明らかにし、質問に的確に答えていくことが重要になっていきます。競合する会場と比較してのメリットやサービスなどを強調し、「成約に結びつく」会話をする必要があります。
再来館したお客様が納得した場合、会場を決定する気持ちが固まった場合は、正式な契約となる成約業務へ移ります。

成約業務

成約業務とは、カップルが申込金などの内金を支払い、会場と本契約を結ぶ一連の業務をさします。成約に当たっての手続きや書式、規約などは会場ごとに異なっているため、自社の成約手続き、書式に従って行いましょう。ここでは、成約業務の流れを理解するために、一例を紹介します。

契約内容の確認

仮予約や仮見積書の内容を確認し、成約は会場との契約であること、成約は申込金(内金)の受領とともに発生すること、キャンセル後の申込金の取り扱いその他について、明確に伝えます。成約後のトラブルは、「成約時の説明と違う」「成約の時に説明されなかった」などによることが多いです。結婚式・披露宴の日程、挙式スタイルと会場、披露宴会場、利用時間などの契約内容を今一度確認し、納得のうえ成約してもらうことが重要となります。

成約手続き

以下が、成約手続きの一例になります。

1. 申込書(婚礼申込書)の記入

新郎新婦の氏名、両親名、住所・電話番号などの連絡先、結婚式・披露宴の日取りと開始・終了予定時刻、挙式スタイル、招待客人数などの必要事項をすべて記入してもらいます。
特典や割引、その他の特記事項がある場合、内容・数量・金額などを必ず明記し、口頭でも確認します。

2. 規約の説明

自社のブライダル規約を1つひとつ読み上げ、内容説明を行います。成約以降は、
 
・キャンセルする時期によっては申込金を返却できないこと
・申込金の入金確認後に正式な契約(成約)となること
・キャンセル料の発生する日時とその場合の金額
・結婚式当日の状況で発生する加算条件・金額・支払期限
 
などを説明し、カップルの承諾を得たうえで、署名・捺印をしてもらいます。

3. 申込金の預かり

自社で規定する申込金を預かり、領収書を発行します。銀行振込の場合は、申込金請求書(または振込依頼書)を渡し、期限までの振込を確認します。申込金は結婚式・披露宴費用に充てられ、最終費用総額からは差し引かれることを説明します。申込金は5~10万円程度の会場が多いです。

4. スケジュールの説明

「打合せスケジュール表」などを用いて、次回打合せ(成約後の初回)から、結婚式・披露宴当日までの流れを説明します。結婚式・披露宴後に発生する加算条件・金額・支払期限について、改めて説明します。

5. ブライダルアイテム、サービスの提案

引出物・引菓子などのギフト、ジュエリー、ブライダルエステ、宿泊施設、新婚旅行など、提携店の各種アイテムやサービスの説明と提案、割引価格・割引率の説明、成約者向けブライダルフェアの案内などを行います。衣装が会場テナントに入っている場合は、そこから衣装を選んでもらう場合も多いです。会場内に衣装店がない場合は、提携店と割引価格を説明します。また、次の打合せまでに招待客のリストアップをしておくよう依頼します。

内金

契約の総金額の一部として前払いされるお金のことをいいます。内金は契約の証拠という意味をもつ手付金として扱われることも多いです。ブライダルでの内金は「申込金」「予約金」など、会場によって様々な名称があります。

特典

新規集客や成約のための後押しなどのために設定されるもので、期限付きで割引料金(割引特典)や、衣装やウエディングケーキなどのプレゼント(衣装特典、ケーキ特典)を設定する場合があります。宿泊割引特典、ブライダルエステ特典など、特典には様々な種類があります。

3. 成約担当への引き継ぎ

会場が新規客と成約客の担当者を分ける「分担制」を採用している場合、新規客を担当したブライダル・コーディネーターは、成約カップルの契約内容、親族状況、要望、これまでの提案と経過など、すべての情報を成約担当者へと引き継ぎます。
会場の引き継ぎ書がある場合は詳細を書き込み、成約カップルと成約担当コーディネーターの齟齬(そご)が起きないよう、十分な申し送りを行いましょう。

4. クレーム処理

カップルからのクレームのほとんどは、成約時の認識の違いから生まれます。とくに多いのは、料金に関わるクレームです。加算料金が発生する場合の条件と金額、キャンセル料が発生する時期と金額、申込金などの内金の扱いについてはしっかりと説明し、書面に残しておく必要があります。

ペーパーワーク

コーディネータは結婚式で決まった事柄を書面に残します。成約における申込書、規約、申込金の請求書や領収書、当日までのスケジュール表は会場ごとに異なっているため、各社規定の書式を使います。ここではペーパーワークについて一例をご紹介します。

申込書

申込書とは、結婚するカップルと会場との正式な契約書である。

規約

規約とは、結婚式・披露宴を行うお客様と、結婚式・披露宴を行う会場との間で取り決められた約束事で、各社独自の規約を設定しているため、契約の折には規約を確認します。(約款)

打合せスケジュール表の作成

申込金を受け取り、領収書を発行したら、正式な成約となります。結婚式・披露宴日程から逆算した打合せスケジュール表をもとに全体の流れを説明し、次回の打合せ日時を決定します。

申込書の一例

申込書の一例

打合せスケジュール表の一例

お申し込み時  月 日 口挙式・披露宴の日時
口お申込書のご記入
口ご予約金(内金)のお支払い(金額
口披露宴の概略のご検討
口ご婚礼衣装の下見
口結納・両家お食事会のご検討
口宿泊のご案内
口結婚指輪のご案内
口二次会のご紹介
口新婚旅行のご計画
3か月前  月 日 口ご招待状のお申し込み
口原稿
口デザイン・紙質
口印刷部数(  部)
口ご招待状の筆耕(有・無)
口ご招待状の校正( 月 日)
口ご招待状の出来上がり( 月 日)
2か月前  月 日 口ご招待状の発送
口衣装のご決定
口美容・着付のお打合せ
口引出物のご検討
口宿泊のお申し込み
1か月前  月 日 口引出物・引菓子のご決定
口お料理・お飲物のご決定
口ウエディングケーキのご決定
口装花・花束のご決定
口写真・ビデオ撮影のご決定
口演出内容のご決定
口テーブルプランのご決定
口席次表のお渡し( 月 日)
口席次表のご提出( 月 日)
口引出物・引菓子の数量のご確定
1週間前  月 日 口式次第のご確認
口当日の進行のお打合せ
口配車のご確認
口最終お打合せ・ご確認

まとめ

今回の『新規アフターフォローと成約に関わる業務について』では、新規のお客様におこなうアフターフォローの行い方。成約が決まった時の業務である、契約内容の確認や手続き、関連する書類の種類について書きました。

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Wedding Me Career編集部
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