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おもてなしの象徴である料理と飲物について学ぼう|ブライダル基礎講座

公開日 2021/05/03

このブライダル基礎講座は、ブライダル業界専門の転職支援サービス「ウェディングミーキャリア」がお届けするブライダル業界で働く人なら知っておきたい基礎知識をまとめたWEBコンテンツ。
ブライダル業界の全体を知り、より実践に近づく業務を知ることができる内容をお送りします。

婚礼料理

今回のテーマは『料理と飲物』についてです。ブライダルにおいて、「時間」の演出と「空間」の両方に関わるのが、料理と飲物です。一品一品供されます。コース料理は時間を楽しむものであり、同時に目で見て味わうことができる空間演出のアイテムでもあります。おもてなしの象徴であり、メニュー内容やおいしさにこだわりをもつカップルが多いので、ブライダル・コーディネーターは自社の得意料理や人気メニューを把握し、カップルの希望に沿ってアドバイスを行うことが大切です。

料理の種類

まず、婚礼料理としてふるまわれる料理の種類とコース内容について学んでいきましょう。

フランス料理

披露宴でのコース料理の中では、フランス料理を選ぶカップルが約4割と最も多いです。グラニテ(氷菓)が略されます。場合やアミューズがない場合などがあるが、以下に一例を紹介します。

一般的なコース内容

①先付け(アミューズ) ※正餐の場合はアペリティフ(食前酒)とともに別室で提供されます
②前菜(オードブル)
③スープ
④魚料理
⑤グラニテ
⑥肉料理 ※正餐ではこのあと蒸し肉料理が加わります
⑦サラダ ※肉料理に添えて供されることもあります
⑧デザートのフルーツ ※デザートとともに一皿で供されることもあります。
⑨コーヒー・小菓子

飲物

乾杯のシャンパン、魚料理と共に白ワインが、肉料理と共に赤ワインが出せれるのが基本となります。その他ビール、日本酒、ウイスキー、ソフトドリンクなどが提供されます。食前酒として、シャンパンやスパークリングワインを用いたカクテルなどが供される場合もあります。

シャンパンとスパークリングワイン

シャンパン(Champagne)は、厳密にはフランスのシャンパーニュ地方産のブドウのみを使い、かつフランスの原産地呼称統制法(略称AOC)に定められた基準を満たした発泡性ワインのことをいいます。スパークリングワインは3気圧以上のガス圧をもった発泡性ワインの総称で、シャンパン以外のスパークリングワインは、フランスではヴァンムスー(VinMousseux)と呼ばれます。イタリアではスプマンテ(Spumante)、ドイツではゼクト(Sekt)、スペインではカヴァ(Cava)が知られています。

日本料理

披露宴での日本料理は、一般に会席料理の形式がベースとなっています。会席料理はもともと、俳諧の席で酒食を楽しんだことに由来し、献立は酒を楽しみながら食べることに重点が置かれています。また、日本料理のその他の料理形式にも共通しますが、器や盛りつけ、食材の旬によって季節感を味わい、目で見て楽しむ要素も大きいです。食べ慣れている料理が多いため、子どもからお年寄りまで楽しめるという利点があります。

一般的なコース内容

①前菜(先附ともいう。軽い酒の肴を3~5品取り合わせる)
②向付(刺身や魚介のなます) ※1と2は同時に供されます。
③吸物(すまし仕立て)
④炊き合せ(煮物)
⑤鉢肴(魚・肉の焼き物、揚げ物、蒸し物など) ※八寸が数品加わる場合もあります
⑥口取り
⑦小鉢(酢の物、和え物、お浸しなど)
⑧御飯・留椀・香の物
⑨水菓子(果物のこと)

飲物

乾杯はシャンパンが多いですが、日本酒のこともあります。赤・白のワイン、ビール、日本酒、ウイスキー、リキュール、ソフトドリンクなどが供されます。

折衷料理

和食と洋食の折衷料理のほか、和食・洋食・中華の折衷料理などもあり、料理の内容はバラエティに富んでします。全国平均では4割弱のカップルが選んでいますが、披露宴料理の5割以上に達している地域もあり、根強い人気があります。

一般的なコース内容

①オードブル
②刺身
③煮物
④魚の焼き物
⑤蒸し物
⑥肉料理
⑦サラダ
⑧酢の物
⑨果物
⑩デザート

会席料理と懐石料理

「会席料理」は、酒を楽しみながら食べることに重きがおかれた料理です。「懐石料理」は、茶道の茶事や茶会において、濃茶の前に亭主がもてなす料理で、茶を飲むことに重きがおかれています。

イタリア料理

食材の鮮度を大切にする料理であり、日本料理と共通した食材を使うことも多いため、日本人の味覚にあう料理として知られています。フランス料理よりも口当たりが軽く、お年寄りにも受け入れられやすいです。

一般的なコース内容

①前菜(アンティパスト)
②1番目の皿(プリモ・ピアット。パスタ類・リゾット類・スープ類など)
③メイン料理(セコンド・ピアット。魚料理)
④メイン料理(セコンド・ピアット。肉料理) ※セコンド・ピアットは肉か魚、いずれか一方のみのこともあります
⑤デザート(ドルチェ)
⑥コーヒーなど

飲物

乾杯にはスプマンテと呼ばれるスパークリングワイン、魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワインを供するのが基本となります。その他ビール、日本酒、ウイスキー、ブランデー、リキュール、ソフトドリンクなどが供されます。

中華料理

日本では非常になじみ深い料理であるため、誰にでも受け入れられやすいのが特徴です。食材の使い方がダイナミックであり、細工切りなど飾りつけの技巧も凝らされているなど、見た目もバラエティに富んでいます。大皿料理を取り分ける方式から、プレートサービスに変更した会場も増えています。
なお、中国では基本的に宴会料理の品数は偶数が好まれます。前菜の直後に供されるメイン料理には、フカヒレやアワビなどの高級食材を使うことが多いです。

一般的なコース内容

①冷たい前菜盛り合せ
②温かい前菜盛り合せ
③メイン料理とその他の料理数品
④スープ
⑤点心(麺類、ご飯類)
⑥甜点心(デザート)

飲物

乾杯のシャンパンをはじめ、紹興酒などの中国酒、赤・白のワイン、ビール、日本酒、ウイスキー、ブランデー、リキュール、ソフトドリンクなどが供されます。

ドリンクのスタイルと種類

披露宴では、数種類のアルコール、ソフトドリンクから好みのものを自由に頼むフリードリンクスタイルが多いです。一般に、乾杯はシャンパンやスパークリングワインで行い、他に赤・白ワイン、ビール、日本酒、ウイスキー、オレンジジュース、ウーロン茶などが用意されます。

1. ウェルカムドリンク、食前酒

食前酒に向くのはキール、カンパリソーダ、ミモザ、ベリーニなどのカクテルや、シャンパン、シェリー、ベルモットなどです。ウェルカムドリンクとしてシャンパンが供されることも多くあります。

2. 乾杯酒

シャンパンやスパークリングワイン、シャンパンカクテル、鏡開きをした樽酒などが用意されます。ブライダルテーマにあわせ、ふたりのためのオリジナルカクテルで乾杯することもあります。

3. 食中酒、食後酒

食事中は料理にあわせて、赤・白ワイン、日本酒、ビール、紹興酒などが提供されます。デザートの菓子に甘口のデザートワイン、果物に甘口の白ワインなどをあわせたり、食後酒にブランデー、リキュールを用意する場合もあります。

ウェディングケーキ

ウエディングケーキは現在ではフレッシュケーキを使い、デザートの時間に取り分けて供することが多いです。近年はファーストバイトなど、ケーキカット以外の演出を取り入れることもあります。

1. ウエディングケーキの由来

ウエディングケーキの由来は諸説ありますが、古代ギリシャで結婚式の際、子宝に恵まれることを祈って、花嫁の頭上でビスケットを砕いてまいたのが始まりともいわれています。現在のウエディングケーキの原型となっているのは、イギリスの伝統的な3段ケーキで、1段目はケーキ入刀後に招待客へのデザートとして配り、2段目は当日出席できなかった方へ贈り、3段目は保存して結婚1周年や子どもが生まれた際の記念日に食べるとされています。

2. ウエディングケーキの種類

ウエディングケーキには大きく分けると、次の4種類があります。

フレッシュケーキ

生ケーキのことで、生クリームやチョコレート、フルーツを使ったケーキなど、材料、形状とも様々な種類があります。ウエディングケーキ入刀だけでなく、他の演出に使うこともあります。

シュガーケーキ

ウエディングケーキの原型に近いもので、しっかりと焼いたフルーツケーキをマジパンとアイシングでコーティングしたもの。3段に重ねるのが本来のスタイルです。保存性に優れ、表面が固くコーティングされているので、細かいデコレーションも可能です。

クロカンブッシュ

プチシューをカラメルや糖衣で接着しながら円錐状に積み上げたもの。本来は木づちで割って取り分けます。シューには豊作と子孫繁栄の願いが込められています。

イミテーションケーキ

模型のケーキのことで、高さを出せるため、天井高のある会場では見栄えがします。

まとめ

今回はおもてなしの象徴である『料理と飲物』について書きました。婚礼料理で人気なのは、フランス料理や日本料理、折衷料理ですが、それぞれ何がコースに含まれるのかを知り、コースに合った飲み物を勉強し、新郎新婦のゲストの顔ぶれに合わせて提案できるようしっかり熟知しておきましょう。

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Wedding Me Career編集部
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